研修内製化を成功させるための前提条件

プロジェクトをスムーズに進めるために
プロジェクトが頓挫するには要因があります。想定される懸念材料を先に潰しておきましょう。
社長直轄プロジェクトとする
「人材開発内製化プロジェクト」を実行するうえで様々な困難が生じます。その時に「社長直轄」という命題が効果を発揮します。反対に社長が第三者的な立ち位置をとると困難が起きたとき頓挫します。社長が参加できればベストですが、無理な場合もプロジェクトリーダーとのコンセンサスが必須です。
部門横断のプロジェクトチームを創設する
営業部門だけでなく、他のセクションからもプロジェクトに参画してもらいましょう。他部署に「営業がなんかやっているわ」と疎外感を感じさせてはいけません。例えば製造部門から営業だけでは気づかない盲点の指摘や、意外な発想や同行の提案が出たりします。結果的にこのプロセスを通じて風通しのいい組織になる副次効果も期待できます。
上席から受講して部下と共有する
直属上司が支持していない研修に参加するほどモチベーションが下がることはありません。内製化を成功させるためには 上席から研修を受けるスケジュールにしましょう。そのうえで研修を受けてきたメンバーが内容を活用できるタスクをまわしたり、チーム内で研修内容を振り返りをするなど現場の上司が研修の価値を伝えていきましょう。
プロジェクトチーム組織図イメージ

リスクとして想定ておくこと
社員からの反対意見
残念ながら新しい取り組みには反対意見はつきものです。特に「営業部門の人材開発内製化」に関しては優秀な営業パーソンからの反発が懸念されます。「自身は人一倍努力をしてきて自分の時間、お金を投資して現在の営業フローを創り上げた。それを努力せずに成績の上がらない同僚に簡単に教えることはできない」…至極まっとうな意見です。この優秀な社員のモチベーションを下げないように巻き込んでいくことはプロジェクトチームだけではなく経営陣の役割になります。
評価制度 の見直し
必ず「評価制度」の話にはなるでしょう。これも当然の意見としてこの機会に評価制度を見直して内製化プロジェクトへの貢献を組み込むことをお勧めいたします。
はじめからうまくいきません
最初から最高の研修にはなりません。設計通りいかないことや内容への突っ込みどころも多々あるでしょう。さらに社内講師もはじめは緊張します。その結果に対してネガティブな反応をせずにプロジェクトチームの努力を評価してください。社内研修は単発ではなく改善してアップデートしていく前提で考えてください。